院長・スタッフ紹介

【幼少期】
　石川県小松市にて山下家の次男として生まれる。
　私の実家は隣町の能美市というところにあり、九谷焼という陶芸品の絵描きと問屋を営んでいます。家と会社が繋がっているため、家族全員に愛情を注がれて育ってきました。特におばあちゃんっ子でどこに行くにしても祖母の背中におぶられていたそうです。おばあちゃんが僕をおぶったまま階段を降りようとして、途中で階段から落ちて腰の骨を折る大怪我をした時のことは今でも良く覚えています。
　私には４つ上の兄がいて、小さい頃からとても良く可愛がってもらいました。兄とはとても仲が良く何をするにも兄と一緒でした。また、私たち兄弟には、従兄弟がおらず、正月やお盆に親戚と過ごすこともなく、本当に兄弟二人で育ってきたので余計に仲が良かったのかもしれません。兄が小学校に入学するくらいから僕と遊ぶ時間が少なくなり寂しさを感じたのを覚えています。
　保育園の年長の時に、兄が突然野球部に入るといいだし、同時になぜか僕は両親に空手をやりたいとお願いし、空手を始めることになりました。小さい頃から負けず嫌いだった私は必死で練習し、少しずつ上達して行きました。小さいながらも空手の礼で始まり、礼で終わるという規律や、一つ一つの動作を極める忍耐力を学んだ気がします。

【小学生】
　小さい頃から生き物が大好きだった僕は、小学校に入学して一人の少年と出逢います。今では幼馴染のその友達と二人で川にザリガニや魚を取りに行ったり、クワガタ取りに行っていました。二人で川に落ちて泥まみれになって家に帰ったこともよくありました。私の実家の隣には八丁川という川があり、そこには毎年鮭が産卵のためにのぼってきます。その鮭を捕まえるために川に入って鮭を追いかけたりとにかく活発的な少年でした。
　また保育園にはじめた空手は順調に段をあげて、小学4年生の時に初段を取得。石川県の大会で上位に入り、北信越大会に出場したのもいい経験でした。しかし、大会では一回戦で敗退し、世の中には上には上がいると小学生ながらに感じました。
　空手と並行して、小学校3年生の時に同級生にサッカークラブに入らないかと誘いを受けて、地元のサッカークラブに入りました。空手をやっていたこともあり、ボールを蹴ることには自信がありました。小学6年生の時にそれまでの練習が身を結び、地区選抜に選出、県大会優勝、県選抜試合の選手に選出、などとても充実した日々を過ごしていた事を覚えています。
僕の人生で大きな分岐点になった一つは丁度この時期でした。中学校に入学する際に、サッカーをより本格的にやっていくかという話に両親となった時に、父が厳しい人で、サッカーも大事だが勉強が優先だということで、地元の中学校のサッカー部に進学することになります。

【中学校】
　中学校ではサッカー部に入り、選抜にも選ばれました。中学1年生から3年生の試合に出場し、有頂天になっていました。そんな自分がとても悔しい思いをしたのは、選抜で静岡遠征に行った時でした。対戦相手は、自分達の世代で日本代表が数名いる清水エスパルスジュニアユースとの試合でした。自分はなかなか出番がなく、なぜ自分は試合に出られないんだろうと同級生の試合を見ながらとても悔しい思いをしたことを覚えています。ただ、自分が試合に出たら絶対に活躍すると心に誓い、ようやく最後の試合で試合に出られた時に、いつも以上に冷静で、動きに磨きがかかっていた事は今でも鮮明に覚えています。当時の日本トップレベルにくらいつけたのは今でも自分の誇りです（笑）
　中学3年生になるまで、サッカーや友達と遊んだりゲームしたりと全く勉強していなかった僕は、成績も学年の真ん中くらいでした。僕の家族は、両親、兄ともに石川県立小松高等学校という地元では進学校出身で、僕はその高校に到底合格できるレベルではありませんでした。負けず嫌いな僕は、その現実を受け入れた時に、自分だけ違う高校に進むことなんてできないと思い、志望校を小松高校にして、誰から言われることもなく真面目に勉強をはじめました。塾に通わせてもらっていたので、学校終わりに塾の宿題を1日4時間やる生活を毎日続けて、少しづつ学力が上がってきました。合格ラインにギリギリ乗るか乗らないか、3年生の冬でした。普段通り勉強をしていた僕はふと、どうせなら自分にもっと難しい試練を与えた方が成長するかもしれないと思い、志望校を石川県立小松高等学校の理数科という特別クラスに変更し、僕はそこに受かるんだという誓いを家族に立てました。それから、さらに勉強に励み、その後無事、小松高校の理数科に合格することができました。合格発表の番号を見た瞬間の嬉しさは人生のなかでトップ3に入る嬉しさだと思います。

【高校生】
　高校に受かった自分でしたが、高校に入ってすぐの学力テストがあることを知っていたので、受験期に1日4時間勉強する生活を続けていたこともあり、受験が終わってからも高校1年生の勉強を毎日続けました。そんなこともあり、入学後の学力テストでは、320人の中で10位になることができ、夢も特になかった自分は医学部に行こうかなぁというぼんやりとした思いで過ごしていました。
　高校でもサッカー部に入った僕は、中学校の頃に違うチームで戦っていた同級生達と同じチームメイトになり、楽しく部活をしていました。ただ当時の僕は人前で努力をすることが格好悪いと思っていて、サッカーにも全力で取り組むことができませんでした。そうすると周りのチームメイトとギャップが生まれてきて、全力でやりたい周りと、その中で中途半端な自分、そしてそんな自分にも関わらず試合には出たいという自分勝手な自分、その中でどうすればいいかわからなくなり、高校2年生の時にサッカー部をやめてしまいました。この選択は今でも、人生の中で後悔した選択の一つです。部活をやめた僕は、高校が終わると塾にも行かずに家に帰り、テレビゲームにハマり始めました。負けず嫌いだった僕は、ゲームでも負けず嫌いがでて、1日4時間の勉強がゲームに置き換わりました。今では、e-sports、プロゲーマーという言葉が当たり前の時代ですが、僕がやっていた当時はまだプロという人はほとんどおらず、アマチュアの組織に入り、全国大会にようなものに出場するという流れでした。自分も、チームに所属し、日々チームメイトと練習試合に打ち込む日々を過ごしていました。たかがゲームですが、色々な奥深さがあり、大会で優勝するという高い目標に向かって日々努力していました。
　高校3年生になり、特に自分のやりたいことがあったわけでもなく漠然と受験勉強をしていました。当時の僕は、一匹狼を気取り、社会や組織の中で何かに縛られて生きていくのは嫌だ、自分一人でなんとかなると思っていました。また、ゲームに没頭していたので、ゲームを作る仕事に興味がありました。特にVRという世界に興味があり、それを作る仕事を目指そうかと悩んでしました。そんな時に、歯科医師の叔父からお前は手先も器用で医療にも興味があるんだから歯科医師を目指すといいと言うアドバイスをもらいました。そこで、自分は将来、どういった仕事につけば自分を満足させられるのか？と考えました。高校3年生なりに考えた僕は、歯科医師は自分の努力次第で知識も技術もつけられるし、スーパードクターになって色んな人に良い医療を提供できれば多くの方に必要とされるのではないかと思い、歯科医師を目指すことにしました。家庭の事情もあり、国立大学の歯学部じゃないと行けなかったので、受験は新潟大学と徳島大学を受験しました。追い込んで勉強を頑張った結果、なんとか徳島大学の歯学部に合格することができました。合格発表、パソコンの画面で自分の受験番号を確認した時のことは今でも覚えています。

【大学生】
　大学の入学式の日に、先輩からの部活の勧誘を受けました。高校の時は、両親にゲームをやりすぎだと日々怒られていたので、大学に入って、一人暮らしをしたら思う存分ゲームをしようと思っていた僕はとりあえず形だけでも部活に入っておくかとサッカー部に入ります。そんな僕は、1.2年生の時はゲームに没頭し、1日10時間以上ゲームをしていました。その甲斐あって？e-sportの全国大会で優勝することができました。目標に向かってひたすら努力する自分の力は誇れるものがあるなと思います。ただ、そんな僕はサッカー部の先輩やチームメイトや当時お付き合いしていた彼女にとても迷惑をかけていました。そんな他人のことを考えずゲーム一筋の大学生活に終止符を打ったのは当時の彼女との別れでした。彼女に別れ話をされ、今まで当たり前にそばにいた存在が一瞬にして消えてしまった事に当時の僕は後悔しても仕切れませんでした。なんとか今の自分から変われないか？と考えた結果、それまで1日中やっていたゲームをやめ、更生しようと誓いました。そこからは、人との関わりを大切にしようと思い、今まで休んでばっかりだった部活動に必ず参加し、アルバイトも始めました。そこから自分の性格が少しづつ変わっていったと思います。
　そこから休むことなく部活に参加し、自分の考えが少しづつ変わってきた頃、先輩からサッカー部の次期キャプテンに任命されました。大学4年生のときでした。1,2年生の時の自分の態度を考えると考えられないことでしたが、自分の変化が周りに伝わったのかなと思えた瞬間でした。
　サッカー部でキャプテンに任命されたのは大学4年生の時でした。僕は、キャプテン就任当日に部員に対して、１年間の目標を伝えました。それは、夏のオールデンタルという歯学部の大会で優勝するという事でした。そのために何が必要で、どんな練習がいるのか、部員はどんな性格でどんな役割が適正なのかを1日中考え、日々の部活に取り組みました。そしてむかえた夏の大会、徳島大学サッカー部歴代の最高順位は6位入賞でした。僕たちは、優勝はできなかったものの5位という、大学の歴史を塗り替えることができました。今でも5位を決める最後の試合のPK戦で勝った瞬間のことや、チーム全員で掴み取った瞬間は今でも忘れられない思い出です。中学や高校ではずっと自分の結果だけを追い求めていた自分がチームでの勝利にこだわって、そこに喜びを感じるようになったのは良い変化だとおもいます。
　キャプテンを次の後輩に引き継ぎ、残すのは国家試験だけになった大学6年生の冬、膨大な教科書と問題集をひたすら解く日々を送っていました。記憶力には多少自信があったので、勉強もはかどり、国家試験は3000人の受験者のうち150位くらいとある程度の成績で合格することができました。

【歯科医師】
　国家試験に無事合格したあと、徳島大学での研修医を経て、三重県鈴鹿市大木歯科医院へ就職。これまでの人生で全く関わりのない三重県に来たのは、大学時代の先輩に勧められてのことでした。先輩が色んな知識や技術を習得している姿を見て、自分もこんな歯科医師になりたいと思い、大木歯科医院へ就職することになりました。大木歯科医院では、仕事のスキルだけでなく、考え方や在り方を学ぶところから始まり、社会人として一人の人間としていかに幸せな人生を過ごしていくかということを学びました。特に自分の中で大きく変わったのは、不平不満愚痴文句を言わないということです。今まで自分勝手に生きてきた私は、文句ばかり言っていたのですが、その言葉は周りに負の影響を与え、回り回って自分に帰ってくるとの教えから自分の言動を気をつけるようになり、今では昔に比べると随分、不満をいうことが少なくなったと思います。
また大木歯科医院には多くのDrが在籍しているので、日々先輩や理事長から学べたのことは非常に今の自分の成長につながっていると思います。特に理事長自ら多くのことを教えていただき、有料級の知識を日々獲得できるこれほど贅沢な職場はないと思います。最近では、後輩に自分が教わったことを教えるのもとてもいい勉強になっています。
　濃密な2年半を経て、四日市での分院の院長として任命していただき、これからもさらなる努力を続け、患者様の生活の支えとなるような歯科医院を作っていきたいと思います。