歯並びが悪くなる原因
近年、歯並びの悪さに悩む人が増えてきています。歯並びが悪いと見た目に影響するだけでなく、噛み合わせや口腔内の健康にも悪影響を与える可能性があります。
今回は、歯並びが悪くなる原因やその影響、そして具体的な改善方法について、大木歯科・矯正歯科 四日市が詳しく解説していきます。
歯並びが悪くなる2大要因とは
歯並びが悪くなる原因は、主に遺伝的要因と環境的要因に分けられます。遺伝的な要素は避けられない部分もありますが、日常生活の習慣や口腔内の環境に起因する問題は意識することである程度予防や改善が可能です。
①遺伝的要因
歯並びの悪さには遺伝が大きく関与していることがあります。顎の大きさや歯のサイズ、歯の生え方などは親から子へと遺伝することが多く、家族に歯並びが悪い人がいる場合、その傾向が強まる可能性があります。特に、顎が小さい場合や歯が大きい場合には、歯が綺麗に並ぶスペースが不足し、歯が重なり合ってしまう「叢生(そうせい)」と呼ばれる歯並びの乱れが生じやすくなります。

②環境的要因
環境的要因としては、日常的な習慣や成長過程における影響が大きいです。以下のような習慣は、歯並びに悪影響を与える可能性があります。

口呼吸
口呼吸を習慣にしていると舌の位置が下がり、上顎の成長が阻害されることがあります。結果として顎が狭くなって歯が正しく並ぶスペースが不足してしまうため、歯並びが悪くなることがあります。
指しゃぶりや舌の癖
幼児期の指しゃぶりや舌を前歯で押す癖も、歯並びに悪影響を与える可能性があります。これらの習慣が長く続くと、歯が前方に押し出される「出っ歯」や上下の前歯が噛み合わない「開咬(かいこう)」などの問題を引き起こすことがあります。
乳歯の早期脱落
むし歯などが原因で乳歯が早期に抜けると、永久歯が生えるスペースが十分に確保されずに歯がずれて生えることがあります。これは、歯列の乱れや噛み合わせの問題を引き起こす要因となります。
食生活の影響
柔らかい食べ物ばかりを好んで食べると、顎が十分に発達せず、歯が並ぶスペースが不足することがあります。また、咀嚼が少ないと顎や口周りの筋肉が十分に鍛えられないため、歯並びに影響を及ぼすことがあります。
歯並びが悪いこと何が起こる?
歯並びが悪いことは、単に見た目の問題だけにとどまりません。歯並びが悪いことで、どのようなことが起こるのかご説明します。
噛み合わせの不調
歯並びが悪いと、噛み合わせが正しく機能しなくなります。これにより食べ物を効率よく噛めなくなったり、消化に悪影響を与えることがあります。また、噛み合わせの不調は顎関節に負担をかけ、顎関節症や頭痛、肩こりといった症状を引き起こすこともあります。
発音への影響
歯並びが悪いと、正しい発音ができなくなることがあります。特に、歯と歯の間に隙間がある「すきっ歯」や、上下の歯がうまく噛み合わない「開咬」の場合、サ行やタ行の発音が不明瞭になることがよくあります。
歯の健康への影響
歯が重なり合っている「叢生」の状態では、歯磨きが難しくプラーク(歯垢)や歯石がたまりやすくなります。これによりむし歯や歯周病のリスクが高まります。
自信や印象への影響
歯並びは見た目にも大きく影響を与えるため、常にマスクをつけていたり口元を隠して笑うなど、歯並びが悪いと笑顔に自信を持てなくなる人もいます。
歯並びを改善する2つの方法
歯並びが悪い場合、そのまま放置しておくとさまざまな影響が生じる可能性があります。適切な治療を行うことで歯並びを改善し、本来の歯の機能を取り戻すことができるでしょう。
歯列矯正
歯並びを改善する最も効果的な方法は、歯列矯正です。矯正治療にはワイヤー矯正やマウスピース矯正(インビザライン)など、さまざまな方法があります。特に近年は目立ちにくい透明なマウスピースを使用する矯正治療が人気で、自分で着脱が可能で装置が目立たないため多くの方に受け入れられています。


ワイヤー矯正
歯にブラケットを装着し、ワイヤーを通して歯を徐々に動かしていく方法です。複雑な症例にも対応でき、確実な矯正が可能です。

マウスピース矯正
透明なマウスピースを使用して歯を動かす方法です。取り外しが可能なため、食事や歯磨きにも制限がありません。また、装置の見た目がほとんど気にならないため、目立たずに矯正をしたい人に向いています。
予防的なアプローチ
まだ成長期にある子どもの場合、歯並びの悪化を予防するためのアプローチも有効です。たとえば、早期に口呼吸や指しゃぶりといった悪習慣を改善することや、顎を十分に発達させるために硬い食べ物を取り入れることなどが例として挙げられます。また、乳歯が抜けた後の永久歯の成長を観察し、問題があれば早期に対処することも大切です。

悪い歯並びは放置せず治療しましょう
歯並びが悪くなる原因は、遺伝や環境的な要因が大きく影響しています。悪い歯並びを放置することで様々な影響が生じるため、放置せずに治療することが大切です。
大木歯科・矯正歯科 四日市では、矯正専門のチームで治療に対応します。歯並びでお悩みがある方は、お気軽にご相談ください。

この記事の編集・責任者は歯科医師の笠井 啓次です。