マウスピース矯正の抜歯
マウスピース矯正で抜歯って必要なの?
状態によっては抜歯が必要なケースがあります
「マウスピース矯正でも抜歯が必要になることがあるの?」と疑問に思われる方は多いと思います。抜歯が必要だと、治療期間や痛み、見た目など気になる点が多く、心配になることも増えますよね。
そこで、今回は抜歯を含むマウスピース矯正に関する不安や疑問について、知っておきたいポイントをまとめました。
抜歯が必要なマウスピース矯正のケース
歯並びの乱れやスペース不足がある場合、抜歯が必要となるケースがあります。具体的には、どのような場合に抜歯が必要になるのか、詳しく解説していきます。
八重歯などの歯の重なり
歯が重なりあっている歯並び(叢生)では、抜歯が必要となるケースが多いです。抜歯でじゅうぶんなスペースを確保することで、歯の移動や整列がスムーズにできるようになります。
出っ歯や受け口
上、もしくは下の歯列が前方に出ている場合、抜歯を行うことで前後の歯列の位置を調整し、正しい噛み合わせを回復できます。これにより、咀嚼機能や発音の改善にもつながります。
歯と顎のバランス
顎に対して歯が大きいと、抜歯が必要になる場合があります。このようなケースでは、抜歯によって歯が並ぶためのスペースを確保することで、歯と顎のバランスが整います。
抜歯を行うタイミングについて
マウスピース矯正で抜歯が必要と診断された場合、抜歯のタイミングは非常に重要です。一般的には、「矯正治療を開始する前」または「治療の初期段階」に抜歯します。ただし、症例によって抜歯のタイミングは異なるため、担当の歯科医師に確認することが重要です。
また、大切な予定がある場合は、事前に歯科医師に伝えておくことで、スケジュールに配慮した治療計画を立てられます。
抜歯ありのマウスピース矯正の治療期間
抜歯をともなうマウスピース矯正の治療期間は、「約1年半から3年」が一般的です。抜歯がない場合に比べて、治療期間は数ヶ月から1年程度延長されることが多いですが、より難易度の高い症例にも対応でき、治療後の後戻りのリスクも軽減します。
抜歯後の痛みとケア方法について
抜歯後は痛みや違和感を覚える方も少なくありません。以下では痛みの期間やケア方法を解説します。
痛みの期間
抜歯自体による痛みは通常、数日から1週間程度で軽減します。ただし、その後の歯の移動に伴って痛みが生じることもあります。
痛みが強い場合
担当医から処方された痛み止めを服用しましょう。痛みが強かったり、痛み止めが効果を示さない場合は、無理をせずに通っている歯科医師に連絡してください。
注意事項
抜歯後は飲酒や激しい運動、長風呂などの血行が良くなる行動は避けましょう。また担当医から処方された抗生物質は必ず飲み切り、食事は処置した部位に刺激を与えないお粥やうどんなどのやわらかい食べ物がおすすめです。
抜歯ありのマウスピース矯正のメリット・デメリット
抜歯ありのマウスピース矯正には、さまざまなメリット・デメリットがあります。マウスピース矯正を始める前にご自身で把握しておきましょう。
メリット
- 抜歯により、じゅうぶんなスペースが確保され、歯並びや噛み合わせがキレイに整い理想的な歯並びになります。
- 必要なスペースを確保し正しい噛み合わせが得られるため、後戻りしにくく、長期的に安定した歯並びを維持できます。
デメリット
- 抜歯ありの場合、抜歯なしに比べて治療期間が長くなる可能性があります。短期間での治療を目指す方にはデメリットと感じるかもしれません。
- 抜歯が必要な場合、ほどんどのケースでは前から4or5番目の歯を抜歯することが多いです。この場合に、横から見ると一時的に歯がなくなり隙間ができてしまう期間が発生します。
抜歯を行うことで難症例のマウスピース矯正も可能に
マウスピース矯正の治療において抜歯を行うことで、難しい症例にも対応できるようになります。
四日市市にある大木歯科医院四日市では、マウスピース矯正を開始する前に、患者様とのコミュニケーションを大切にし、抜歯の必要性や治療期間、治療のタイミングについて詳しくご説明します。患者様に合わせたスケジュールを立てることで、安心して矯正期間を過ごせるようサポートいたします。
この記事の編集・責任者は歯科医師の笠井 啓次です。