マウスピース矯正装置の洗浄

マウスピース矯正装置の洗浄剤選びと5つの注意点

毎日のケアを忘れずに!マウスピース矯正の洗浄方法

マウスピース矯正を始めると、装着時間が長いだけに「口臭が気になる」という不安を感じていませんか?実際、洗浄が不十分な場合、口臭が発生することもあります。正しい洗浄方法を知ることで、その不安を解消し、快適に矯正生活を続けることができます。
今回は、矯正を始めたばかりの方に向けて、マウスピースの洗浄方法や注意点を詳しく解説します。

マウスピース矯正_洗浄

マウスピース矯正装置の正しい洗い方

正しい洗浄方法は、マウスピース矯正を続けていくためにも知っておきたいところ。状況に応じた適切な洗い方を紹介します。

外した時の洗浄

食事をしていない時でも、マウスピースを外した後は流水で軽くすすぐことが大切です。マウスピースを外した直後には唾液に含まれる細菌が多く付着しています。放置すると細菌が増殖し、口臭や不快な臭いの原因となることがあります。常に清潔を保つために、外した直後に水ですすぐ習慣をつけましょう。

毎晩の洗浄

就寝時には、マウスピースを専用の洗浄剤を使ってしっかりと洗浄し、ブラシなどで汚れを落としましょう。就寝中は唾液の分泌量が減少するため、細菌が活発に働きやすくなります。そのため、マウスピースに付着した汚れをしっかり落とし、細菌のエサとなる物を減らすことが大切です。

週に1~2回の洗浄

週に1〜2回は、マウスピース専用の洗浄剤を使ってつけ置き洗いを行いましょう。普段の洗浄では落としきれない細かな箇所の汚れやタンパク質、着色汚れを分解することで、マウスピースをより清潔に保てます。

洗浄剤の種類と選び方

マウスピース用の洗浄剤は、泡タイプとタブレットタイプの2種類にわけられます。それぞれの特徴を理解して、状況に合ったものを使い分けることが大切です。

泡タイプの洗浄剤

泡タイプの洗浄剤は、スプレーで簡単にマウスピースを洗浄できるため、毎日のケアに非常に便利です。外出先でも手軽に使用できるのがポイントですが、洗浄力が強くないためブラシとの併用が必要です。もし泡タイプの洗浄剤がない場合は、食器用の中性洗剤を代用することも可能です。ただし、使用後は十分にすすぎ、洗剤が残らないように注意しましょう。

タブレットタイプの洗浄剤

ブレットタイプの洗浄剤は、つけ置きするだけでマウスピースをしっかりと洗浄できます。汚れがひどいときや、細菌の繁殖を防ぐため、週に1〜2回の洗浄に使うのがオススメです。
入れ歯用の洗浄剤でも代用できますが、総入れ歯用ではなく部分入れ歯用のものを選んでください。洗浄成分が強すぎる洗浄剤を使用すると、マウスピースが劣化する可能性があるため注意が必要です。

マウスピース矯正_つけおき洗浄

マウスピース洗浄の5つの注意点

マウスピースの洗浄は、間違った方法で行うと劣化や破損の原因となり、矯正期間が延びる可能性もあります。以下の注意点を守り、正しい洗浄方法でマウスピースをケアしましょう。

注意① 熱湯消毒は避ける

マウスピースはプラスチック製のため、熱湯で消毒すると変形するリスクがあります。変形してしまうと、マウスピースの再製や矯正期間の遅延につながる可能性があります。熱湯での洗浄は避け、ぬるま湯を使用して洗浄するようにしましょう。

注意② 研磨剤配合の歯磨き粉を使用しない

研磨剤が含まれた歯磨き粉でマウスピースを磨くと、細かな傷がつく恐れがあります。こうした傷ができると、汚れが溜まりやすくなり、口臭や虫歯、歯周病の進行を引き起こす原因となります。そのため、マウスピースを磨く際には、マウスピース専用の洗剤を使用するようにしましょう。

注意③ やわらかいブラシで磨く

マウスピースを洗浄する時は、やわらかい毛のブラシを使用することが重要です。硬いブラシを使うと、マウスピースの表面に傷がつきやすくなり、これが原因でマウスピースが劣化する可能性があります。
やわらかいブラシを使用することで、マウスピースを優しくケアし、清潔に保つことができます。

注意④ 決まった洗浄剤を使用する

マウスピースの洗浄には、必ず専用の洗浄剤を使用するようにしましょう。マウスピースをきれいにしたいあまりに、漂白剤などの強力な洗浄剤を使うと、マウスピースが劣化する原因となります。また、着色が気になる場合は、色の濃い飲食物を控え、マウスピースが変色しないように注意しましょう。

注意⑤ 保管するときは乾燥させる

洗浄後に着用せずに保管する時は、必ず乾燥させるようにしましょう。濡れたままマウスピースを保管すると、細菌が増殖しやすくなります。また、ティッシュにくるむなどの方法で保管すると、紛失の原因となるため、マウスピース専用のケースを使用してください。

正しい洗浄方法でマウスピースを清潔に

マウスピース矯正中は、マウスピースの洗浄が非常に大切です。マウスピースを不潔な状態で放置すると、口臭や虫歯、歯周病などさまざまな問題を引き起こす可能性があります。正しい洗浄方法でケアすることで、安心して矯正治療を進めることができます。
大木歯科医院四日市では、マウスピースの正しい洗浄方法やケアに関するサポートを行っています。お気軽にご相談ください。

この記事の編集・責任者は歯科医師の笠井 啓次です。