マウスピース矯正(マウスピース型カスタムメイド矯正装置)

マウスピース矯正とは

マウスピース矯正(マウスピース型カスタムメイド矯正装置・以下マウスピース矯正と表記)とは、矯正治療の一種であり、歯の不正な位置や噛み合わせの問題を改善するための治療方法です。従来のブラケットと呼ばれる金属装置やワイヤーを使用する矯正治療とは異なり、透明なプラスチック製のカスタムメイドのマウスピースを使用して歯を動かします。
大木歯科医院四日市では「インビザライン」と呼ばれるマウスピース型カスタムメイド矯正装置を使用しています。

カスタムメイドの矯正装置

矯正治療で使用されるマウスピースは、歯科医師や歯科技工士がお口の中を直接スキャンしてデータ化するデジタルスキャナー「iTero」と、設計ソフトウェアによって製作されます。現在の歯列状態から、理想的な噛み合わせや歯並びのシミュレーションを行い、その後上下の歯列に合わせて多数の透明なマウスピースができてきます。

使用方法

マウスピースは1日20時間以上の装着が必要です。また装置の着脱は、通常は週1回の頻度で新しいマウスピースを交換します。交換していきながら、徐々に歯列を移動・調整し、理想的な歯並びや噛み合わせに近づけていきます。新しいマウスピースに交換する度2日間ほど痛みを生じることがありますが、強い痛みを感じることは少ないです。

矯正治療中の痛み

矯正治療中は常に歯に圧力がかかっている状態です。圧力がかかっている歯は敏感になっており、歯を引っ張られているような違和感や、硬い物を噛んだ時や上下の歯が強くぶつかりあった時に普段よりも痛みや違和感を感じることがあります。どうしても痛みを伴ってしまいますが、「痛みを感じている」ということは歯が綺麗な歯並びになろうとしっかり動いている証拠です!

マウスピース矯正のメリット

歯並びの改善

歯の不正な位置や隙間、噛み合わせの問題を改善します。正しい歯並びは、見た目の美しさだけでなく、噛み合わせの安定性や咬合のバランスにも良い影響を与えます。

取り外し可能性

マウスピースはご自身で取り外しが可能です。食事や歯磨きの際にマウスピースを外すことができるため、普段の生活において制約が少なく、矯正前と同じように過ごせます。

目立ちにくい

透明な薄いプラスチックでできており、口の中に入っていると他人からはほとんどわかりません。従来のブラケットやワイヤーを使った矯正に比べ目立ちにくいので、見た目を気にする人にとって魅力的な選択肢となります。

痛みが少ない

ブラケットやワイヤーを使用しないため、口腔内への違和感や痛みが少ないです。歯が動く時の痛みもワイヤー矯正と比較すると程度としては小さく、痛みが続く期間も短いです。

通院頻度の低減

定期的な進捗チェックのために歯医者を訪れる必要はありますが、自己管理でマウスピースを交換するので忙しいスケジュールを持つ人にとっても利便性が高いです。

マウスピース矯正のデメリット

治療期間の延長

歯の移動を段階的に行うため、治療の進行はゆっくりです。ワイヤー矯正だと2年のところ、マウスピース矯正だと3年かかる場合もあり、治療期間が長くなることがあります。

初期の違和感

初めてマウスピースを使用する時は、最初の数日間は違和感や話しにくさを感じることがあります。慣れるまでに時間がかかるかもしれません。また新しいマウスピースに交換する度2日間ほど痛みを生じることがあります。

清潔管理

マウスピースは口腔内に装着するものなので、マウスピース自体の清潔管理も重要です。歯垢や食べかすが付着しやすいため、毎日の歯磨き後にマウスピースを取り外し、歯ブラシを使って洗浄しましょう。

重度の歯列異常には不向き

歯並びによっては治療できない場合があります。とくに歯の移動量が大きく必要な場合には、他の矯正治療法がより適していたり、インプラントアンカーが必要になることがあります。
インプラントアンカー:歯を動かすときの固定源。長さ6~10mm程の小さなネジを歯茎の骨の部分に入れて歯の移動を行う。

マウスピース矯正中の食事

マウスピースを装着したまま食事をするとマウスピースが変形したり、割れたりしてしまう原因となります。衛生面からも着色や食べかすが付着するためおすすめできません。食事の際には必ずマウスピースを外してください。
また装置を外したら基本的に食べ物に制限はないのですが、飲み物に関しては注意が必要です。マウスピースを装着したままの水分補給(水)は問題ありませんが、以下の飲み物は避けるようにしましょう。

マウスピース装着中に避けたい飲み物

  1. お茶・コーヒー・ワイン = 着色の原因に
  2. 清涼飲料水・甘い飲み物 ・スポーツドリンク= 虫歯の原因
  3. 熱い飲み物 = マウスピース変形のおそれ

マウスピース矯正は、歯列矯正の選択肢の1つとして広く利用されており、特に見た目の外見に気を使いたいという人に人気があります。しかし、患者様ご自身で管理していただくものになるため、自己管理がとても重要になってくる治療方法です。
大木歯科医院四日市では一人ひとりに合った矯正装置のご提案をさせていただいております。何か心配なこと、不安なことがあればいつでもご相談ください。

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この記事の編集・責任者は歯科医師の坂巻です。